ポリ袋は 厚み(ミクロン値/mm) によって強度や用途が大きく変わります。
「どの厚みを選べばいいのか分からない」というお客様から最も多い質問のひとつです。
本ページでは、0.01mm〜0.10mm以上までの厚みの特徴・用途別の目安 を整理しています。
■ 厚みの単位「mm」と「μ(ミクロン)」とは
- 0.01mm = 10μ(ミクロン)
- 0.10mm = 100μ
同じ厚みでも素材によって強度は変わるため、後述の HDPE・LDPE・LLDPE の違いが重要 です。
■ 厚み別の特徴と一般的な用途
● 0.01mm〜0.015mm(10〜15μ)|薄手
- 軽量物向け
- HDPEレジ袋の薄手
- かさばらない
用途例:パン袋、小物包装、軽量食品
● 0.02mm〜0.03mm(20〜30μ)|標準
- 工場・食品・農業の一般用途
- HDPEなら0.03mmでも十分強度が出る
用途例:
・パーツ類の小分け
・一般的な45L〜70Lのゴミ袋
・青果・食品加工向け袋
● 0.04〜0.06mm(40〜60μ)|中厚手
- 厚みと柔軟性のバランスが良い
- 金属部品でも角が強くなければ対応可能
用途例:
・部品袋
・工具類
・作業現場での汎用袋
● 0.08〜0.10mm以上(80〜100μ〜)|厚手・高強度
- 重量部品
- 角のある金属
- 梱包時の破れ防止が必須な現場
用途例:
・ネジ類の大量包装
・金属ブロック、金属工具
・重量物の輸送用袋
・産業廃棄物用袋の厚手タイプ
■ 素材によって必要な厚みは大きく変わる
● HDPE(シャリシャリ)
- 引張りに強い
- 貫通に弱い
- 薄くても強度が出るが、角物には不向き
● LDPE(ツルツル・柔らかい)
- 伸びるので破れにくい
- 柔らかく透明度も高い
- 厚めにすると高強度袋として安定
● LLDPE(高強度タイプ)
- 最も破れに強い素材
- 厚みを抑えても強度を維持できる
- 工業用、金属部品用途で定番
LLDPEの厚み感覚
- 0.03mm → 標準(薄すぎないが厚くはない)
- 0.05mm → 中厚(工業用で一般的)
- 0.08〜0.10mm → 厚手(重量物・金属部品向け)
■ 用途別|最適厚みの目安
● 軽量物・食品
→ 0.01〜0.02mm
● 工場の一般小分け
→ 0.02〜0.03mm(LLDPEなら適正)
● 金属部品・重量物
→ 0.05〜0.10mm(LLDPE)
※ 角の有無や重量に応じて選定
● ゴミ袋
- 家庭用:0.02〜0.025mm
- 業務用:0.025〜0.035mm
- 建築現場・産廃用:0.05mm以上
■ 厚みを見直すことで「薄肉化 → コスト削減」が可能
- HDPE化で 0.03mm → 0.015mm にできるケース
- LLDPE → メタロセン/三層フィルムに変更で耐久性アップ
- 再生原料混合でコスト調整も可能
厚み選定は “コストと品質のバランス調整” の最重要ポイント です。
■ 最適な厚みは入れるもの・数量・梱包方法で変わります
金属部品のように荷重・角の有無がある場合は、現物サンプルでの確認が最も確実 です。
サンプル提供も可能ですのでお気軽にご相談ください。