ストレッチフィルムとは、荷物の固定・荷崩れ防止に使用するラップ状の包装資材 です。
強い伸縮性を持ち、パレット積みの荷物や段ボールをしっかり固定するため、物流・工場・倉庫で広く使用されています。
ストレッチフィルムの特徴
① 伸縮性が高い(自己粘着タイプ)
引っ張ると伸び、戻ろうとする力で荷物を固定します。
粘着剤は使われておらず、フィルム同士の粘りで密着します。
② 荷崩れを防ぎ安全性が上がる
パレット上の荷物が倒れたりズレるのを防ぎ、運送中の破損リスクを減らせます。
③ 軽量で扱いやすい
ラップ状のため軽く、作業者の負担が少ない梱包資材です。
④ 廃棄が容易(単一素材)
多くがポリエチレン素材のため、分別がしやすくリサイクル性も高い包装材です。
ストレッチフィルムの種類
ストレッチフィルムには様々なタイプがあり、用途ごとに使い分けます。
① 手巻き用(ハンドフィルム)
段ボールの軽梱包からパレット固定まで幅広く使用。
汎用性が高く、小規模〜中規模の現場で最も一般的です。
- 幅:300mm・500mm
- 厚み:9〜20μ(ミクロン)
② 機械巻き用(マシンフィルム)
包装機にセットして使用する業務用タイプ。
- 大量出荷の工場
- 大型物流センター
- 重量物の固定
で使用されます。
③ カラーフィルム(黒・青など)
- 内容物保護(目隠し)
- 異物混入対策
- 倉庫の識別管理
に利用されます。
特に 黒ストレッチは目隠し用途に人気 です。
④ 厚手フィルム(強度重視)
重量物や大型機械、建築資材の固定に使います。
ストレッチフィルムの巻き方
① 手巻きの場合
- フィルム端を荷物に固定
- パレット下部に数回巻きつける
- 斜め上へ巻き上げる
- 荷物全体を固定
- 倒れそうな部分を補強巻き
POINT:フィルムを軽く引っ張りながら巻くことで固定力が上がります。
② 機械巻きの場合
包装機が一定のテンションで高速巻き。
テンション(引っ張り力)を調整しないと
- 破れる
- 荷物が変形する などのトラブルが起こることも。
厚み(ミクロン)の選び方
用途に応じて厚みを選びます。
| 厚み | 用途 |
|---|---|
| 9〜12μ | 軽梱包・小物・通販商品 |
| 12〜15μ | 一般パレット・物流 |
| 16〜20μ | 重量物・工場出荷 |
| 20μ以上 | 機械巻きの重量対応 |
迷ったら 12〜15μが万能 です。
ストレッチフィルムのメリット
- 荷崩れ防止で安全性アップ
- 梱包作業が早い
- 軽くて扱いやすい
- コストが安い
- 目隠し・仕分けにも使える
デメリット
- 長時間巻くと作業者の負担が大きい
- 暑い倉庫での作業が大変
- 機械巻きは初期設備が必要
- フィルム同士が絡まることもある
よく使われる用途
- 一般物流・運送
- 工場の出荷ライン
- EC・通販商品の発送
- 倉庫保管
- 簡易的な防塵・防湿対策
梱包現場では欠かせない資材です。
ストレッチフィルムの選び方
- 荷物の重さ
- パレットの高さ
- 作業量(手巻き or 機械巻き)
- 隠したいか(黒フィルム)
- コストとのバランス
などを総合的に見て判断します。
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