パレットカバーとは

パレットカバーとは、ガゼット袋(側面マチ袋)や角底袋(底ガゼット袋)を大型サイズで製造した保護用カバー のことです。

・パレットに積んだ荷物を覆う

・防塵・防水・雨避け

・異物混入防止

・簡易包装

などの目的で、工場・物流倉庫・食品工場で広く使用されています。

構造は一般的なポリ袋と同じですが、ガゼット(マチ)を大きくして“箱状に広がる袋” にすることでパレットサイズの荷物を包めるようになります。


パレットカバーの構造

パレットカバーは以下のいずれかの袋構造で作られます。


① 側面ガゼット(サイドガゼット)タイプ

袋の左右に大きなマチを入れたタイプ。

特徴

  • 袋が左右に大きく広がり、パレットにすっぽり被せられる
  • 衣類・食品・軽量物のパレット積みに使用
  • 汎用性が高い構造

多くの工場で最も採用されている標準構造です。


② 角底袋(底ガゼット)タイプ

袋の底にガゼット(折り込み)を入れ、箱形状に近い立体構造にしたタイプ。

特徴

  • 自立性が高い
  • 厚みのある箱・段ボールを包みやすい
  • 大型製品やメーカー品パレットで採用されやすい

底が広がって立体になるため、

パレット上の荷物に“被せやすく外しやすい”のが長所です。


※ 天かぶせタイプ(シート型)は別物

天かぶせ(シート)は袋ではなくビニールシートを上からかぶせるだけの簡易カバー で、ガゼット袋とは構造が異なります。

※袋として作る場合は「ガゼット」「角底」が基本です。


パレットカバーの役割(メリット)

✔ 防塵・防水・異物混入防止

ホコリ・粉塵・水滴から荷物を守ります。

食品工場や医薬品工場では特に必須です。

✔ 雨避けにも使える

屋外仮置き・トラック積み下ろし時の保護として有効。

✔ 荷姿が整い見た目がきれい

ストレッチフィルムだけでは覆いきれない部分まで保護でき、清潔感・管理性が向上します。

✔ 作業が早い

袋形状のため、上から被せるだけで保護が完成します。


素材の違い(HDPE・LLDPE・メタロセン)

パレットカバーの素材は主にポリエチレンで、用途に応じて変えます。

素材特徴適した用途
HDPE薄くて軽い・コスト安い軽量物、コスト重視
LLDPE破れに強い・柔軟角物・部品・工業用途
メタロセン高強度・薄肉化可能重量物・大型パレット

強度が必要な現場ではLLDPEまたはメタロセン が推奨です。


パレットカバーのよくある用途

  • パレット積み商品全体の保護
  • 食品・医薬品の異物混入対策
  • 倉庫保管時の防塵・防湿
  • 出荷前の簡易包装
  • トラック輸送時の雨避け
  • 自社商品(段ボール箱)の外装保護

工場〜物流倉庫まで幅広い場所で使われる資材です。


■ パレットカバーの選び方

✔ パレットサイズ(1100・1200 など)

標準パレットの寸法に合わせて袋寸法を決めます。

✔ 高さ(H)

積載荷物の高さ+ パレットの高さ+ 裾を折り返す余裕(100〜200mm)を加味して決定。

✔ ガゼット(マチ)幅

  • 側面ガゼット:左右の広がり
  • 底ガゼット:箱型に膨らむ量

内容物に合わせて設定します。

✔ 素材(強度)

  • 軽量 → HDPE
  • 角物・重量物 → LLDPE・メタロセン

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