ガゼットとは(袋の折り込み構造)

ガゼット(Gusset)とは、袋の側面や底部に設けられる折り込み(マチ)構造 のことです。

ガゼットを入れることで袋が広がり、

・厚みのあるもの

・立体的なもの

を入れやすくなります。

一般的な平袋では入りにくい商品でも、ガゼット袋にすることで容量が大きくなり、収納力と使いやすさが向上するのが特徴です。


ガゼットの種類

ガゼットには大きく分けて次の2種類があります。


① 側面ガゼット(サイドガゼット)

袋の 左右の側面にマチが入る構造

特徴:

  • 袋が横方向に広がる
  • 衣類・食品・軽量物の包装で使用
  • フィルム袋・コンビニ袋など幅広い用途に対応

② 底ガゼット(ボトムガゼット)

袋の 底にだけマチを入れる構造

特徴:

  • 底が広がり、立体物が入れやすい
  • 厚みのある部品・雑貨・食品袋に多い
  • 自立しやすい袋も作れる(底抜け防止にも効果)

■ ガゼットの役割(メリット)

ガゼットを入れることで袋に次のような利点があります。

① 容量が大きくなる

平袋よりも多くの内容物を収納可能。

② 厚みのある物・立体物に対応

本・箱・衣類・部品などが入れやすい。

③ 商品の見栄えが良くなる

袋が張りやすいためパッケージ用途にも向く。

④ 破れにくくなる

折り込み構造により、負荷が一点に集中しにくい。

⑤ さまざまな包装形態に対応

サイドだけ、底だけ、両方など用途に応じて選べる。


ガゼットのデメリット

  • 袋の製造コストが平袋より高くなる
  • 厚みのバラつきが出やすい(折り部分)
  • 内容物が軽すぎると自立しにくい
  • 透明袋の場合、ガゼット部分が白っぽく見える

とはいえ、実用性の高さから多くの包装でガゼット袋が採用されています。


ガゼット袋がよく使われる用途

ガゼットは 薄い物〜厚みのある物まで幅広く対応 できるため、

製造業・食品業・物流など多くの現場で利用されています。

  • ダンボール箱の内袋
  • スチロールの内袋・外袋
  • 製品のカバー
  • 衣類・布製品
  • 食品包装(パン袋、菓子袋など)
  • 工業部品(角がある物)
  • ギフト袋・パッケージ袋
  • 立てて使う袋(底ガゼット)
  • 事務用品の包装

特に 厚みのある物を入れる場合はガゼットが必須 です。


ガゼットと「マチ」の違い

一般的に、

  • ガゼット=製袋時の専門用語
  • マチ=ユーザー向けの呼び方

とされ、意味は同じです。

ただし業界では「ガゼット」の方が使われます。


ガゼット袋の注意点・選び方

  • 内容物の厚みと重量に応じてガゼット幅を選ぶ
  • 底ガゼットは部品や重量物に強い
  • サイドガゼットは衣類・食品に向く
  • 透明度を重視する場合は素材選びも重要(LDPE/LLDPEなど)

袋の形状×素材×厚みの組み合わせで最適な仕様が大きく変わります。


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