BOSとは、臭い成分を外へ通さない高機能多層フィルムで作られた防臭袋 のことです。
家庭用として認知が広がっていますが、工場・食品・医療・介護・ペット関連など業務用でも高い評価を受けている防臭資材 です。
一般的なポリ袋(HDPE・LLDPE など)では臭い成分が透過してしまいますが、BOSは特殊な多層構造により「袋の外に臭いを漏らさない」性能を持ちます。
BOS(防臭袋)が臭わない仕組み
BOS袋の核心は “においバリア性の高い多層フィルム” にあります。
① 臭い分子を通さない特殊フィルム
一般的なポリエチレン(PE)は、臭い成分(アンモニア・硫化物等)が透過しやすい素材です。
BOSは
- ガスバリア層
- PE層
- 耐ピンホール層
など複数の層を組み合わせることで 臭い成分の透過を大幅にブロック します。
② ピンホール(微細な穴)に強い
通常の薄手PE袋はピンホールができやすく、そこから臭い漏れが起こります。
BOSは強度のある多層構造で微細な穴ができにくく、長時間使用してもバリア性能が落ちにくい のが特徴です。
一般的なポリ袋(HDPE・LLDPE)との違い
| 性能 | 一般ポリ袋 | BOS(防臭袋) |
|---|---|---|
| 臭いバリア性 | 弱い | 非常に高い |
| 厚み | 薄〜厚 | 薄いが高性能 |
| 強度 | 通常 | 多層で強靭 |
| 価格 | 低価格 | 高性能ゆえやや高価 |
| 主な用途 | 工業・食品包装 | 臭いの強い内容物 |
防臭性能に関しては 別物レベルで差があります。
BOS袋の主な用途
業務用〜家庭用まで幅広い用途があります。
① 介護・医療現場
- 使用済みおむつ
- 汚物処理
- 医療用廃棄物
- 嘔吐物の一時保管
臭いの強い内容物でも、
周囲の患者様・スタッフへのストレス軽減につながります。
② 工業用途
- 臭気の強い廃材・粘着材
- 薬品・試薬の廃棄
- 実験廃棄物
- ペット関連工場の副産物
一般ポリ袋では臭い漏れが起こる作業環境で有効です。
③ 食品関連
- 生ゴミ
- 魚介類の残渣
- 加工食品の廃材
加工場・厨房内のニオイ対策として利用されています。
④ ペット関連
- ペットシーツ
- 猫砂
- 排泄物 家庭用でも広く利用されています。
BOS袋のメリット
- 臭いが外に漏れにくい
- 多層構造で強度が高い
- ピンホールに強い
- ゴワつかない柔らかい素材
- 透明度の高いタイプもある
- 薄くても高性能(省資源)
デメリット
- 一般ポリ袋より価格が高い
- 素材特性上、熱に弱いことがある
- バリア層の種類によってリサイクルが難しい場合がある
ただし、防臭性が必要な現場では「価格差以上の価値がある」袋として評価されています。
■ BOS袋の選び方(業務用視点)
✔ サイズ(おむつ / 工業廃材 / 医療用)
内容物のかさを基準に決定。
✔ 厚み
薄くても性能は高いが、
内容物の角で破れやすい場合は厚み or LLDPE外層を検討。
✔ 色(白・青・ピンク・黒など)
業務用は白または半透明が多い。
家庭用はピンク・青なども人気。
✔ ロール or 袋
- 大量使用 → ロールタイプ
- 使い切り → 袋タイプ
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